あなたを苦しめる罪悪感って何ですか?【2分で読める吉田潮コラム&マンガ】
【第2回】「罪悪感」について
◆女にとって「子供を産んでない」罪悪感
最も根が深いのは、⑤である。子供を産んでいないし、育ててもいない私は、子育てに奔走して苦労している人の話を聞くと、つい脳内で「すみません」と思ってしまう。なんだかんだいっても、子供を産んで育てている人を「生き物としてまっとうだな」と思っているからだ。ここは自分でも叩き直さねばなるまい。
子供を産まなくても、育てていなくても、胸を張って生きていける世の中にしなきゃいけない。劣等感や罪悪感を払拭していかなきゃいけない。子育て話に共感や提案はできないけれど、だからといって謝る必要はないし、卑屈になる必要もない。
これは男も女も同じはずなのだけれど、女性のほうが罪悪感をより強く抱くような気もしている。「よき妻・よき嫁・よき母」を脈々と延々と代々強制され続けた結果、罪の意識を植え付けるのに成功したんだろうなぁ、日本では。
あんドーナツと同じように、何を罪とするのか、その根底にある概念を考えてみたほうがいいかもしれない。そこには偏った考え方とか、植え付けられた思い込みとか、世間体と外面を気にするあさはかさとか、どうでもいいことに無駄な時間を使う無意味さがあるよ。たぶん。
ただ、ちょっと怖いのは、日常生活で罪悪感がまったくない人だ。悪いことをして、罪を犯しても、すみません・ごめんなさいの観念がないというのは、それはそれで問題。議員や大臣に多いようなので、この国は傾き始めている。 さて、今あなたはどんな罪悪感を抱いていますか?
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